ロックにポップス、アイドルライブ、アニメやゲームイベントも!
多彩なコンテンツの発信基地
「KT Zepp Yokohama」

KT Zepp Yokohama
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全国6都市9会場と、さらに海を超えて台湾・マレーシアに2会場を展開するライブハウス「Zepp(ゼップ)」。その名称はドイツの飛行船「ツェッペリン(Zeppelin)」に由来しています。2020年3月7日、横浜の地に降り立った飛行船「KT Zepp Yokohama」。ロック、ポップス、アイドルなどさまざまなジャンルの音楽ライブはもちろん、アニメやゲームイベントも充実し、他の「Zepp」とはひと味違った魅力を放っています。今回はそんな「KT Zepp Yokohama」を取材させていただきました。
インタビュー
市川裕一(いちかわゆういち)様
プロフィール:株式会社 Zeppホールネットワーク
ホール運営事業部 横浜事業所
KT Zepp Yokohama支配人
「Zepp Nagoya」の支配人を経て、2023年より「KT Zepp Yokohama」のホール運営を束ねている市川さん。音楽ホールが軒を連ねるみなとみらいエリアをフィールドに、株式会社コーエーテクモゲームスとの協業という武器を持ち、新境地を切り拓いています。

周辺の音楽施設とともに、Music Port YOKOHAMAのコンセプト「音楽のあふれる街」を目指していきます!
――2020年3月にオープンし、今年で5年が経ちました。5年間で印象に残っているライブはありますか?
市川様(以下、敬称略):私自身は「Zepp Nagoya」から異動して3年目なのですが、あくまで個人的にひとつ挙げるとしたら、2024年に開催した小田和正さんの「クリスマスの約束」でしょうか。2001年から全20回開催された伝説のライブの最終回に、「KT Zepp Yokohama」を選んでくださったのは光栄というほかありません。生で「言葉にならない」を聴いて、本当に言葉が出ないくらい心が震えました。
――さまざまなアーティストに選ばれる「Zepp」の強みはなんでしょうか?
市川:「Zepp」系列のネットワークだと思います。ご存知のように「Zepp」系列のライブハウスはステージの面積や天高、照明・音響設備などがほぼ共通。あえて規格を統一することでどの会場でも同じクオリティの公演ができ、全国の「Zepp」を巡るツアーを容易にしています。これがアーティストや主催者のみなさんに愛されている理由といえます。
一方、お客様にとっては第1号店である「Zepp Sapporo」がオープンして約30年。長い歴史のなかで培ったノウハウ、「Zepp」というブランドそのものが魅力ではないでしょうか。応援しているアーティストが街の小さなライブハウスから、いつかは「Zepp」へ、そして武道館へ。一緒に夢を追いかける場になっているのが、「Zepp」の良さかなと思います。
――学生時代に初めて「Zepp」でライブを観た方が、大人になってからもいらっしゃることはありますか?
市川:もちろんです。若い頃はスタンディングのライブで盛り上がった方が、いまは2階の椅子席でゆったり、なんて楽しみ方もできます。ライブハウスとしては規模が大きいので、「ライブホール」というイメージでレジェンドアーティストに使っていただくことも増えています。1、2階のすべてを席ありにして、ゆったりと公演を楽しむことも可能です。やんちゃな若手バンドから大人のアーティストまで、幅広く対応できるのも強みです。

――全「Zepp」の中で「KT Zepp Yokohama」ならではの強み、特長はありますか?
市川:やはり株式会社コーエーテクモゲームスとの協業効果でしょうね。ゲームメーカーのIP(知的財産)とノウハウを生かした公演やイベントは、他の「Zepp」や音楽ホールではなかなか真似できない分野だと思います。
――たとえば、どんなイベントですか?
市川:声優さんのコンサートや映像を駆使した朗読劇など、劇場型公演のクオリティと開催数は抜きん出ています。
――「Zepp」にとってはゲームファンという新たな客層を取り込める拠点になりますね。 ホールの設計・デザインも株式会社コーエーテクモゲームスが手掛けたとお聞きしましたが、特長は?
市川:ホワイエが抜群に広い! 物販はもちろん、衣装展示や握手会、ミニステージといったさまざまなイベントで活用し、ライブハウスの可能性を大きく広げています。デザインも近未来的でカッコいいでしょう? トイレのサインひとつ取っても、世界観へのこだわりを感じます。会場全体でゲームやイベントのイメージを演出していて、その辺りも他の「Zepp」にはない魅力です。
また基本的に「Zepp」の設備は全施設共通ですが、横浜のステージは奥行きが少し広いんです。その分、作り込みがしやすくて、アイドルイベントやゲームイベントのシーン作りに有利ですね。

――実際に稼働されてみて予想外だったことはありますか?
市川:先程お話したようにゲームイベントやアイドルイベントの多さですね。予想はしていましたが、これほどとは思いませんでした。それから、これは不可抗力ですが、コロナ禍のスタートになったこと。 2020年3月7日がオープンで、2月26日にはすでにコンサートの自粛要請がありましたから、こけら落としは無観客配信でした。私はそのころまだ名古屋にいまして、「Zepp Nagoya」は8月まで完全クローズしていました。劇場関係者はみな「これからどうなるのか」という不安を抱えつつ、どうにもできなかった。いまではさまざまなイベントができるようになって、忙しくも嬉しい悲鳴を上げています。
――「Kアリーナ横浜」や「ぴあアリーナMM」など音楽施設が隣接している相乗効果や、複数の音楽施設があることによって新しい企画につながることはありますか?
市川:2025年4月に開催された都市型フェス「CENTRAL」は、まさに各施設との連携イベントでした。「Kアリーナ横浜」と「横浜赤レンガ倉庫」、「臨港パーク」、そして「KT Zepp Yokohama」など複数の会場が参戦し、横浜の街を舞台に音楽はもちろんのこと、アニメやグルメなど多様なエンタテインメントを取り入れた「都市型フェス」という名にふさわしい内容になったと思います。
――素朴な質問なのですが、ライブハウスはなぜチケットとは別にドリンク代が必要なのですか?
市川:はい、よくぞ聞いてくださいました(笑)。ライブハウスは実は飲食店営業として登録していまして、飲食店なのでワンオーダーは必ずお願いします、ということなんです。意外とモヤモヤしているお客様が多いので、これでスッキリしていただけるとよいのですが(笑)。ぜひ、おいしい飲み物を片手にライブを満喫してください。これからも「KT Zepp Yokohama」をよろしくお願いいたします。
――最後にMusic Port YOKOHAMAへの想いをお聞かせください。
みなとみらいは普段から街中で無料ライブをやっていて、「Music Port YOKOHAMA」の目指す「音楽のあふれる街」に近づいていると感じます。「CENTRAL」も横浜市の全面的な協力があり、まさに街をあげてのイベントになったのではないかと思います。こういったイベントはこれからも続けていきたいですね。
「KT Zepp Yokohama」ウェブサイト
https://www.zepp.co.jp/hall/yokohama/
